【男達の暑い友情に涙する】おすすめの面白い小説part6
前回のおすすめはこちらから
https://masu1999.hatenablog.com/entry/2020/04/21/120008
今回紹介するのはこちら!
百田尚樹さんの「影法師」です。
先に言っておきます。
僕の読んだ作品のトップ10いやトップ5にはいるくらい好きな作品です!
時代は江戸のお話。
主人公は勘一という武士の家系に生まれた男で、武士の中でも最下層の地位、下士という身分です。
そしてその勘一と幼なじみの友であったのが彦四郎といい、こちらは下士より上の、中士の家系でした。
彦四郎は頭も良くて、剣に優れているという文武両道を極めていたので、勘一はもとより同世代全員の憧れの的でした。
そんな将来を嘱望された彦四郎でしたが、結果晩年はみすぼらしい生活を送り、不遇の死を遂げます。
一方で勘一は、武士の最下層の地位からとしては異例の要職に就くまでに出世していました。
その勘一がかつての友、彦四郎の最期を知って、真相にたどりつくというお話になっています。
この作品自体も本当に面白いですが、武士の生き方だったり、その時代の常識を知ることができて、読んでいてとても楽しかったです。
例えば、武士の中にも身分の差があって、主人公の勘一は下士で、彦四郎は中士でした。
この身分差はかなり大きく、下士はかなり貧しい印象を受けました。しかし身分は実力でどうとなるものではなく、家系で決まってしまいます。
また、長男とそれ以外の差も甚だ大きいものでした。彦四郎は実際に、頭が良く、剣に優れていても、次男であったため家を継ぐことは出来ませんでした。
それに『いずれは米よりも金という時代が来るような気がする。なぜなら金があれば米も購えるからな。』というセリフが作内にあるように、この時代は米が通貨を担っていました。
このように、今の常識とはかけ離れた状況の中ではありますが、勘一の現在と、過去の回想が交互に書かれていて、感情移入がとてもしやすかったなと思います。
武士という設定だからこそ、男の潔さが際立つというか、なんというか…。
ひたすらに努力を積み重ねる姿だったり、
『本気で惚れた女を、たかが女子とは何だ。武士なら命懸けで惚れろ』
みたいなセリフも飛び出したりして…
この作品は最後まで男がかっこいいです。
いやあえて男達と言わせてください。
この作品は熱い男達の友情に感動します。
僕が男だからかわからないですけど、心がここまで揺さぶられた作品は初めてでした。
男として、かっこいい男の生き様はシンプルに憧れます。
時代は違えど、男は男です。
ぜひこんな男になりたい。
そう思わせてくれる作品でした!
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