【直木賞作家による世にも奇妙な物語】おすすめの面白い小説part10
前回のおすすめはこちらから↓
https://masu1999.hatenablog.com/entry/2020/04/28/120043
今回おすすめするのは!
朝井リョウさんの「世にも奇妙な君物語」です!
タイトルであの番組を思い浮かべた方いると思います。そうなんです!あの「世にも奇妙な物語」を直木賞作家である朝井リョウさんが書いた作品が本作なのです!
本作は米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」のようにラスト一行にゾクっとさせられるような驚きが待っています。
それでは、5つの話について軽く説明。
『シェアハウさない』
タイトルでもわかるようにシェアハウスのお話です。
これは1作目であってるのか?というくらいラストに衝撃が…
途中まで何気ない感じで進みますが、徐々に違和感が生じてくる怖さもありつつ、ページをめくる手が止まりませんでした。
『リア充裁判』
これはとにかく設定が面白い!
ある法律ができた世の中の話で、SNSが必須となった今の世の中を痛烈に風刺した作品になっています。
途中で安心したくなるかもしれませんが、油断は禁物ですよ。ラストまで集中です。
作り話だとはいえ、実際のところ、こんな世の中になってきているのかもしれません…
『立て! 金次郎』
これはモンスターペアレントのお話。
子どもに対して熱い想いを持った幼稚園教諭が、その親たちに翻弄されていくのですが…
これもラストまで気が抜けないお話でした。
実際にこんなことになっていたら恐ろしい…
『13.5文字しか集中して読めな』
13.5文字とはネットニュースにおけるタイトルの文字数のことで、これまた現代の問題らしくネットニュースの信憑性に関わるお話です。
これはゾッとするというよりも、目を覆いたくなるような感じでした。
ネットニュースに踊らされる現代人への警告かもしれません。
『脇役バトルロワイアル』
タイトルの通り、脇役にスポットが当たっているお話です。
出てくる登場人物達の名前に??っとなると思います笑確かに脇役だなあ笑
登場人物達の脇役に対する掛け合いも面白く、共感せざるを得ません笑
この前までの4作が伏線のようになっているので、最後にふさわしいお話でした!
この作品は脇役を自嘲しているとはいえ、脇役がいるからこその主役なんだと考えさせられます。
最後の展開にはびっくり!笑
ということで本作は以上の5作品による短編です。
僕のお気に入りは、『リア充裁判』と『脇役バトルロワイアル』かなー?
設定がなんだか現実離れしていますが、これこそ「世にも奇妙な物語」の良さだと思うんですよね。
また、ここ数年前に出されたばかりの作品なので、今起きている社会問題を取り上げた話が多く、理解しやすいところもよかったです。
先ほども言いましたが、最後の『脇役バトルロワイアル』は前4作が伏線となっている部分もありますので、最初から読むことをお勧めしますよ。ラストにこの作品が来ているので、読後感はスッキリとします。これも著者の意図なのでしょうか?
著者の後書きで続編?の制作を示唆しているようなので、今から楽しみです!
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