【あなたの近くにも死神が!?】おすすめの面白い小説part8
前回のおすすめはこちらから
https://masu1999.hatenablog.com/entry/2020/04/25/120035
今回紹介するのは、
伊坂幸太郎さんの「死神の精度」です!
いや〜この作品はさすが伊坂さん!って感じの作品ですね。「上手い。」この一言がよく似合います。
本作は6つの短編からなっていて、
終始、千葉という死神の目線から物語が進みます。
死神が出てくる話なので、人が死ぬんですよ。
しかも、その人の死を決めるのは死神である千葉です。
だけども、死から感じる暗さや、寂しさ、辛さはあまり感じません。
人間の死をポップに軽く、死神目線から描いているのが本作というわけです。
先程も言った通り、6つの短編からなる本作ですが、全て共通して千葉の死神としての仕事の話です。ですが、恋愛あり、密室のミステリーあり、どんでん返しありとその6つがさまざまなジャンル、状況で描かれていることが面白い!
また、死神の設定や特徴が妙にリアルなので、本当にこの世の中に死神って存在するんじゃないかなと思ってしまいます。
例えば、名前は絶対に都道府県や地名であることだったり、CDショップの試聴コーナーにずっといることだったり。
一方で、死神は寝る必要がない、食べる必要がない、時間の流れが人間とは違う等々、人間との差別化もしっかりと為されているので、筋がしっかり通っています。
その死神の設定をうまく利用して、6つそれぞれが読み応えバッチリの短編になっています。
また、この作品は死について考えるいい機会になると思います。死神の目線から人間を見ているので、明日、死ぬとこちらは分かっていても人間は全く気づかないんですね。
実際、死とはそういうものなのです。
いつ死ぬかなんてわかりっこないですから笑
だからこそ、今日を大事に生きよう。
そう思える作品かなと思います!
死を取り扱った作品ですが、読後感はさすが伊坂さんということもあって、かなりすっきりとしていますのでぜひ読んでみてくださいね!
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