【青春っていいよね!】おすすめの面白い小説part13
前回のおすすめはこちらから↓
https://masu1999.hatenablog.com/entry/2020/05/05/120059
今回紹介するのは
『高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友達と歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。』
あらすじを見ただけでも興味をそそられると思いますが、本作はただひたすらに、北高伝統の「歩行祭」の場面が続きます。
ということなので、場面といえば高校生が歩いているという場面しかないのです。
一見つまらなそうに感じるかもしれませんが、そんなことはないんですよね〜笑
逆にそれが良かったりもするんですよ!
まだ社会的に責任力を持たない高校生が、ゴールの見えない暗闇をひたすらに歩き続ける。
この「歩行祭」自体が多くの高校生の姿を現しているかのようでした。
本作では甲田貴子と西脇融という2人の主人公がそれぞれに視点を変えながら物語は進みます。この2人は周りからは付き合ってると噂されていますが、付き合ってはいません。そんな中、お互い悩みを抱えて「歩行祭」に参加します。そして、貴子は「歩行祭」において、ある賭けをするのでした。
ここから先は、読んで確かめてみてください。
先ほども言った通り、ひたすら「歩行祭」の場面が続きます。ここまで場面が変わらないと、飽きてしまいそうですが、そんなことはなく一歩一歩歩くようにページをめくることができてしまいます。
読後は青春っていいなぁと、うっとりしてしまうのと同時に、あんなに長かった「歩行祭」が終わってしまったという軽い喪失感を、実際に自分も歩いていたかのように感じてしまいました。
また僕自身、初の恩田陸作品がこの「夜のピクニック」だったのですが、1作品目にして、最高傑作を読んでしまったかのような充実感も得られました。やっぱ青春最高だね笑
大人という世界に片足を踏み込もうとしている高校生が抱える悩みが「歩行祭」というイベントによってどうなっていくのか。夜は明けていくのか。それを楽しみながら、夜中に読み進めることをお勧めします。一緒に歩いてる感覚を楽しめますよ〜。
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